インタビュアーは藤家住宅の劉さんです。

 

Q1:あなたの展示会「Space/Time/Dialogue」について教えてください 。

今回の藤間家の私の個展は空間も含めたとても壮大でドラマティックな展示です。

私は藤間家のそれぞれの部屋に合わせて作品を展示し、照明をあてています。

これらの演出により、私の作品と空間が共鳴し合い、はるか昔の神話の世界から始まった過去、それから繋がる現在、そして誰も見たこともない未来を行き来します。展覧会名の通り、それは「space/time/dialogue」が表現されていると言えます。

 

Q2: あなたの作品をよく見ると、非常に細かく、薄い彫刻や、特徴的なような有機形状(円形や雫状雫状線や曲線)などの洗練された詳細がたくさんあります。 私たちはあなたの芸術に非常にユニークなこれらすべての詳細についてもっと知りたいです。

筆を使ってタッチを描くように、彫刻刀を使ってそれを表現したいと思ったのが、きっかけです。なぜなら、私は筆で描くことに、違和感があったからです。それは、直接技法(絵画)と間接技法(版画)の違いだと、あとで気が付きました。

 

Q3: あなたのアートワークを見るための最良の方法は何ですか?

作品を見て、それがどのようなジャンルであるのかを考えるのではなく、作品が何を伝えようとしているのかを見てほしいと思います。「何を見て、何を感じ、何に感動したのか?」をあなたにいつも問いかけています。

 

Q4: 写真/インクジェットを版画にどのように組み合わせますか?

コラージュではなく、版画と写真と絵画と映像の融合を目指して組み合わせています。なぜなら、私が見て感じている世界は、そういったものだからです。技法としては、まず阿波紙をインクジェットプリントで、雁皮紙を木版刷りで刷ります。 次に阿波紙に雁皮紙を裏打ちします。

 

Q5: あなたは植物に大きな愛を持っています、それらはあなたの人生、あるいはあなたの芸術的な創造物とどのように関係していますか? アーティストとしてあなたにとって重要な他の重要なことや趣味はありますか?

植物はいつも私に驚き、発見、動きを与えます。 それはアーティストとして私にとって非常に重要です。 なぜなら、彼らは私に色、形、光、活力などのさまざまなインスピレーションを

与えるからです。 旅行も重要です。 それは私に日常生活とは異なる刺激を与えます。

 

Q6: 次の作品や藤間家での個展の構想はありますか?

もちろん、あります。藤間家住宅から頂いた奈良晒はとても興味深い素材でした。通常であれば、私はあのような目の粗い布へ刷るという選択はしませんし、刷るための素材として布を選ぶこともありません。このような形でこの素材に出会えたことは、私にとって大変素晴らしい体験となりました。今回は、工芸品のような作品を制作しましたが、写真などを使った私の版画に近い作品を作りたいです。また、この布の透ける特性を活かした藤間家での展示(例えばインスタレーションなど)も面白そうですね。